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高度な生殖医療

生殖医療とは

不妊治療は、お二人の体の状態やご希望に合わせて段階的に進めるのが基本です。 まず、排卵日を予測する「タイミング法」や、精子を子宮に届ける「人工授精」といった、自然な妊娠を助ける治療(一般不妊治療)を行います。 これらの治療で結果が出ない場合や、卵管閉塞など明確な理由がある際は、体外で受精を補助する「生殖補助医療」への移行を検討します。特に35歳以上の方や不妊期間が長い方は、卵子の状態も考慮し、早い段階で生殖補助医療を含めた治療計画をご提案することもあります。

人工授精とは

排卵の時期に合わせ、運動性の高い精子を選び出し、細いカテーテルで直接子宮の奥へ届ける治療法です。
精子が膣や子宮頸管を通過する過程を省略し、卵子までたどり着く距離を短縮させます。精子の数がやや少ない、運動率が低い、あるいは子宮頸管の粘液が精子の通過に適さないといった問題を補う目的で行われます。
受精と着床は体内で自然に起こるため、体への負担が少ない点が特徴です。

人工授精の対象になる方

元気な若いカップルでも、排卵日に性交をしても妊娠する確率はおよそ4回に1回です。
そのため、問題がないカップルは、まず6周期ほどタイミング法で取り組んでみましょう。

運動精子数が少ない方

軽い男性不妊なら治療ができますが、重い場合は体外受精が必要になることがあります。
正常な精液の基準は、精液の量が1.5ml以上、精子の数が1,500万/ml以上、動きが40%以上です。
検査は1回だけでなく、何回か繰り返して判断します。

夫婦間で性交不能の状態にある場合

  • 精液を取ることができる方
  • 早期に妊娠をご希望の方
  • 女性の年齢が35歳以上
  • 子宮筋腫や子宮内膜症などを合併している方
  • AMH(抗ミュラー管ホルモン)が年齢より低い方

人工授精の流れ

  1. Step01

    排卵誘発剤の処方

    月経が始まりましたら、5日目までにご来院いただき、内服薬による排卵誘発剤で卵胞の成長を促します。

  2. Step02

    排卵日予測

    卵胞の成長は超音波検査(エコー)で確認し、排卵が近づいた段階で人工授精の日程を決めます。

  3. Step03

    採精・精子の洗浄濃縮

    採取した精液は、約2時間かけて洗浄・濃縮します。専用の培養液で不純物や活動性の低い精子を取り除き、運動性の高い精子だけを回収する処置です。

  4. Step04

    人工授精の実施

    排卵のタイミングに合わせ、調整した精子を細いカテーテルで子宮内へ注入します。処置は数分で完了し、痛みや体への負担はほとんどありません。短時間の安静後、普段通りの生活が可能です。

  5. Step05

    排卵の促進

    必要な場合には排卵を促すためのhCG注射を行います。

  6. Step06

    黄体補充

    人工授精の後は、着床しやすくするために黄体補充療法を実施しています。

体外受精・顕微授精とは

「体外受精」は、薬剤で育てた卵子を卵巣から採取し、調整した精子と培養皿の上で出会わせる方法です。
精子が自力で卵子の中に入ることで受精します。
一方、「顕微授精」は、顕微鏡下で一つの精子を選び出し、細い針で卵子の中に直接注入する方法です。
精子の数が極端に少ない場合や、体外受精では受精しなかった場合に用いられ、受精のプロセスをより積極的に介助します。
受精卵は数日間、培養器の中で大切に育て、良好な胚(受精卵)を選んで子宮内に戻します(胚移植)。
当クリニックでは「みのうらレディースクリニック」と連携し治療を実施しております。

体外受精の対象になる方

タイミング法や人工授精でも
妊娠しなかった方

体外受精は不妊治療の中でも特に妊娠率が高い方法です。
そのため、タイミング法や人工授精で妊娠が難しい場合に行われるほか、状況によっては初めから体外受精が選ばれることもあります。

卵管性不妊の方

卵管が狭くなったり詰まったりしている場合は、体外受精・胚移植法での治療が適応されます。

男性不妊症の方(造精機能障害)

精子の数が少ない(乏精子症)、運動率が低い(精子無力症)といった場合、精子が自力で卵子までたどり着くことが困難です。
人工授精を複数回行っても妊娠に至らない場合や、精子の状態が人工授精の基準を満たさない場合に体外受精が適応となります。

免疫性不妊症の方

まれに、女性の体内に精子の動きを止めてしまう「抗精子抗体」が存在する場合があります。この抗体が、子宮の入り口(頸管粘液)などで精子の侵入を妨げ、自然妊娠や人工授精を困難にします。体外受精は、抗体の影響を受けない培養皿の上で受精させるため、この問題を回避可能です。

体外受精の対象になる方

体外受精でも妊娠しなかった方や
体外受精では受精しないと
判断される場合

過去の体外受精で受精障害(受精卵が得られなかった)があった場合や、精子の状態が極めて不良な場合は、ふりかけ法では受精しない可能性があります。また、採卵できる卵子の数がごくわずかな場合(特に女性が高年齢の場合)も、受精の不確実性を避けるため、最初から顕微授精(ICSI)を選択することを推奨しています。

体外受精・顕微授精の流れ

  1. Step01

    卵巣刺激方法

    通常1つしか排卵しない卵子を、排卵誘発剤で複数育て、体外受精の成功率を高めます。年齢や卵巣の予備能(AMH値など)を考慮し、その方に合わせた治療計画をご提案します。

  2. Step02

    採卵

    育った卵胞に、腟から超音波で針を刺し、卵子が入った卵胞液を吸引します。処置は10〜20分程度で、静脈麻酔を使用するため痛みはほとんどありません。

  3. Step03

    採精・精子の洗浄濃縮

    採卵当日に採取した精液を洗浄・濃縮し、運動性が高い良好な精子のみを回収します。この精子の状態を見て、体外受精か顕微授精かを最終判断します。

  4. Step04

    体外受精・顕微授精の実施

    培養室で受精操作を行います。「体外受精」は精子自身の力で受精するのを待つ方法です。「顕微授精」は、良好な精子を1つ選び、細い針で卵子に直接注入する方法です。

  5. Step05

    受精卵の培養

    受精卵は、体内に近い環境を再現した培養器(インキュベーター)で育てます。胚培養士が成長を見守り、着床直前の胚盤胞まで発育させます。

  6. Step06

    子宮内に移植する

    良好に発育した胚を、細く柔らかいカテーテルで子宮内に戻す処置(胚移植)です。痛みはほとんどなく数分で完了します。採卵周期に戻すか、一度凍結し別周期に戻すかは、体の状態を総合的に評価し判断します。

人工授精と体外受精の合併症と
リスク

頻度は低いですが治療にともなう合併症として下記のようなものがあります。

人工授精

処置後の出血、下腹部痛、子宮・腹腔内感染

体外受精(顕微授精)

排卵誘発剤による副作用、アレルギー排卵誘発にともなう卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

デリケートなことも
含め、気兼ねなく相談
できる環境を
目指しています

患者さんのご事情に配慮した治療方法をご提案しますので、治療を行うかも含めて、じっくりとご検討いただければ幸いです。
ご相談だけの受診にも柔軟に対応していますので、心配ごとがあれば、お気兼ねなくお越しください。